お金

国民年金が未納だと差し押さえになる?時効と特別催告状について

私は自営業なので国民年金に加入しているのですが、皆さんは国民年金保険料を未納期間なく支払っていますか?会社員の方は厚生年金でお給料から天引きされるので厚生年金保険料が未納になることはないと思います。しかし私はブラック企業に勤めていたことがあり、その会社は厚生年金に未加入だったので自分で国民年金の保険料を支払っていました。

国民年金保険料は毎年のように引き上げられていますが、老齢基礎年金だけでなく条件を満たすと障害基礎年金や遺族基礎年金の支払いが保障されるなど大きなメリットがあります。国民年金保険料は2018年現在では16,490円と高いですが、平均寿命以上生きれば元が取れる計算になります。また、生活費に余裕がある人、可処分所得が10万円以上あって貯金も出来る人は国民年金基金に加入すると将来の年金額が上乗せできます。

逆に生活が苦しくて国民年金保険料が払えないという人は国民年金保険料免除または納付猶予制度を利用しましょう。保険料が免除になるからといって将来年金が貰えなくなるわけではなく、免除期間中は満額の半分の保険料を支払ったものとして計算されます。つまり、極端な話、納付が義務になっている期間の全てが免除になったとすると、毎月の年金額は満額の半分の約3.25万円となります。

ただし、これでは正直な話生活していくのは不可能と言わざるを得ないので、自分年金を作ったり、生活保護に頼ったりするしかありません。国民年金を満額もらっても、金額は月に6万5008円にしかなりません。日本の田舎に移住して生活費を下げたり、物価の安い東南アジアやヨーロッパの国に海外移住するのも一考です。

 

年金を滞納するとどうなるの?

ずっと滞納していると車や預金などの財産がある場合は、最終的に差し押さえとなり、お金になりそうなものは役所の職員が持っていってしまいます。普通は差し押さえというと裁判になり判決が出てから強制執行となるわけですが、年金の滞納分に関しては裁判にならなくても役所が強制的に換金できそうなものを没収してしまいます。

ただし、未納だからといっていきなり差し押さえになるわけではなく、いくつかの段階を経て実施となります。また、財産の調査の結果、換金できそうなものがなかったり、年収が300万円にも満たない人は対象になる可能性は低いです。

 

未納

まず、当月分の保険料を翌月末までに支払わなかった場合は未納となります。滞納になると催告状(さいこくじょう)という書類が送付されます。催告状には滞納金を払えない場合の対応の仕方が書かれています。まずは年金事務所か市役所にある年金の窓口に電話連絡をするか出向くようにという案内が記載されていて、この段階では法的措置になる可能性はほぼありません。

相手は営利団体ではありませんので、支払い方法についても丁寧に教えてくれます。分割払いの最低額はケースバイケースですが、だいたい5000円前後が多いようです。ただ、年金事務所や役所の人は所得の額を把握していますので、独身で年収が300万円以上あるのに毎月の支払い最低額の5000円を提案すると渋ったり、交渉がうまくいかなくなることがありますので、妥当な額を検討したうえで相談に行きましょう。

最終催告状

催告状が手元に届いたにも関わらず年金事務所に連絡をせず無視をしてしまった場合は、滞納状態となり、最終催告状が送付されることがあります。最終催告状は年間の所得が300万円以上あって、未納が7か月以上続いた場合に送付される可能性があります。催促される条件は年々厳しくなっており、今後は年収200万円台でも油断できません。最終と記載されている通り、次の段階からは法的措置をとるよという警告の意味を持った書類です。

最終催告状が送付されている段階で支払いができれば延滞金は発生しません。すぐに対応しましょう。書類の名前は最終催告状であったり、単に催告状だったり、特別催告状という名前だったりします。特別催告状の場合は、連帯納付義務者となる配偶者(妻や夫)、あるいは世帯主の預金などを差し押さえることがありますよという内容の記載があります。ここでビックリして未納の分を一部でも納付するか連絡すればまだギリギリセーフです。

なお、平成29年4月から9月における最終催告状の送付件数は79,428件と急増しています。ちなみに、特別催告状の色は青色、黄色、ピンク色(赤色)の3つのパターンがあります。最初は青色ですが、警告の意味合いが強くなるに従って、黄色やピンク色に変化します。

 

督促状

最終催告状が送付されても無視をしているとついに督促状が来ます。催告状と督促状は漢字の意味合いからしてほとんど違いはなさそうなイメージを受けますが、実際には法的な効力を持った書類となります。督促状の支払い期限が過ぎると、延滞金が加算されます。この延滞金というのがとんでもない金利で、年利で14.6%もの高利となります。金額が大きいとあっという間に支払い金額が増加してしまいます。

財産の差し押さえも実施しますよという文言も記載されており、納付期限を過ぎると、銀行の貯金の金額や会社などからの給与の振込、車の所有の有無、有価証券を持っているか等の資産状況を詳しく調査されます。

ちなみに、年金が未納でも支払い期限を2年間経過すれば時効となりますが、この督促状が送付された時点で時効が中断します。2018年以降は収入(所得)が少なくても強制徴収されるリスクが大きくなっていますので、2年の時効を待つというのは得策ではありません。

 

以前、実際の差し押さえの現場をテレビで見たことがありますが、庭に置いてある車のタイヤには黄色い金属製の輪っかがはめられ、レッカー車で移動されていました。また、家の中も捜索され、パソコンや家電など公売に出してお金になりそうなものはほとんど差し押さえられていました。

2年の国民年金の時効で支払い義務がなくなった人は以前は確かにたくさんいましたが、今は役所や年金事務所も実態を把握していますので、時効寸前で督促状を送付することが多くなっています。私は以前フリーターをしていて親の扶養に入っていたのですが、区役所か年金事務所の人(委託事業者?)が家まで来て親と何やら話をしていたようです。フリーターなので収入はアルバイトで毎月15万円程度でした。

収入が非常に少なく、学生やフリーターで親の扶養に入っている場合でも実態調査にやってくるパターンもありますので気をつけてください。平成29年4月から9月分の督促状の送付件数は24,959件でした。

差押予告

差し押さえが実行される前に、差押予告の通達が来ます。この時点で無視を続けると家まで職員が来ることはほぼ確実となっています。ただし、金利がついているもののまだ国民年金保険料の未納分の納付は可能で、もし連絡をするなどして支払う意思を見せれば実際の差し押さえは回避できます払えない場合も分割払いなどで対応してくれますので、記載されている番号に電話をすることが重要です。

財産差押

差押予告が来たのに放置していると、いよいよ財産差押が実行されます。平成29年4月から9月分の財産差押の件数は全国で4,328件となっています。

 

未納期間がある人は後納制度を利用しましょう

年金の未納期間がある場合で払いたい人は、後納制度の手続きをしましょう。後納制度というのは、過去5年以内に未納があってもさかのぼって保険料を納めることができる制度です。ただし、免除や納付猶予、学生納付特例を受けている方はこの後納制度を利用できません。制度を利用したい場合は、年金事務所に出向き、申込書を提出する必要があります。少し面倒ではありますが、将来受け取る年金額を増やすためにご検討ください。

詳細を問い合わせたい場合は、国民年金保険料専用ダイヤル(電話番号:0570-011-050)をご利用ください。

時効とねんきんネット

10年以上前に未納期間がある人は、払いたい場合でも既に時効が成立しているため払うことができません。2015年に法律が改正されてしまい、現在は5年前までの分しか追納することができなくなりました。また、未納があるか確認したい場合は、ねんきんネットを利用しましょう。ねんきんネットは年金記録や年金見込額の確認、日本年金機構からの通知などをチェックできます。

 

また、免除申請した期間が年金額に与える影響を調べることができます。学生のときのうっかり払い忘れミスも発見できますよ。パソコンやスマホがあれば簡単に見ることができますが、基礎年金番号が分かっている人しかチェックできません。

国民年金の未納率と納付率

国民年金を未納のままにしておくデメリットは、老齢基礎年金額の減少、障害基礎年金や遺族基礎年金の受給資格の喪失があります。国民年金は一部を国が負担しているため、長生きすればするほど得をする制度になっています。受給資格は終身となっていますので、長生きすれば払った額よりも貰う額の方が多くなります。年金の未納率は40%だとか30%だとか言われていますが、実際の未納率は国民年金加入者全体から見ればわずか3%しかありません。

つまり本当の納付率は全体で見ると97%もあるのです。未納率が30%などと記載されている記事を真に受けると老後が大変なことになります。どういうことかというと、未納が発生する可能性のある第1号被保険者のうち納付している人は53%で免除者が21%、学生で支払いを猶予されている人が13%、本当の未納者は13%だけなのです。

国民年金には農業や自営業、学生などが加入する第1号被保険者、会社員と公務員が加入する第2号被保険者、第2号被保険者の扶養に入っている配偶者が加入する第3号被保険者と3種類あります。第2号被保険者のサラリーマンや公務員は保険料が給料から天引きされますので未納という事態になることがありません。また、扶養されている第3号被保険者も払い忘れということ自体がありません。

失業した人や年収が少ない人は国民年金の全額免除になる条件を調べてみましょう。対象者はすんなり免除になりますよ。